遺言書のメリットやデメリット、自筆証書遺言・公正証書遺言、遺言の書き方の注意点、遺言書の執行方法を説明。

遺言の種類と書き方

遺言手順(遺言を書く手順を追ってみましょう)

遺言方式についてよく知ったうえで、実際に遺言書を書いてみましょう。 自筆証書遺言は筆記用具さえ揃えばいつでも書き始めることができます。 あまり形式ばらずに気軽に始めてください。

■遺言方式を選択する

それぞれの利点、欠点を知ったうえで、自分にあった遺言方式を選択します。 選択した遺言方式はその手順を確実に守ってください。

■遺言内容を記載する

遺言内容を書き始める前に、財産リストを作って自分の財産を大まかでいいですから出しておきます。 現在の家族構成から法定相続人は誰にあたるのか、それぞれの法定相続分はどう割り振られるのかも知っておきます。 そのうえで遺留分を考慮して、自分の希望に即した相続内容を決定してください。
遺産分割の方法は、誰に何をどのように相続させたいのかを、できるだけ明確に記入してください。 誤解や悪印象を与えるような内容はできるだけ避けるようにします。 家族同士で理解しあっているつもりでも、相続の時に勘違いが発覚するのでは遅すぎます。
たとえば不動産を指定するときには、登記簿に書かれた住所をできるだけ正確に明記しておくべきです。 ○○町にある土地という書き方だけでは遺言者はわかったつもりになっていても、 その土地がいくつかの町にまたがっていた場合、相続人は解釈に困ってしまいます。 つまりその土地とは土地全体を指しているのか、 土地のなかでも○○町にある部分だけを指しているのか分かりかねるからです。
また預金の相続は子供たち二人で分けていい、とだけ書いてあっても、 これではいくらずつ分けあえばいいのかわかりません。 長男には預貯金の○○%、次男には○○%を与えると割合を明確に指定しておくか、○○銀行の預貯金は長男へ、 ××銀行の預貯金は次男へという指示をしておきましょう。
遺言の効力を活かすためにも、遺言書でできること、できないことを確認しておくことが重要です。

■間違いがないか確認し、保管する

遺言内容に書き残しはないか、きちんと方式にしたがって書かれているかを確認してから、 署名押印をして遺言書は完成します。 封印をしたら、遺言書は保管します。遺言書とともに、財産を証明する関係書類も一緒にまとめておいた方がいいでしょう。
遺言書は本人以外の書き換えや破損を避けるために、人目につきにくいところへ保管しておきたいものですが、 相続が始まってから遺言書が見つからないようでは困ります。保管場所はよく選んでください。
公正証書遺言を選んだ場合、遺言は公証人役場で保管してもらえるので、保管の心配はありません。


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