遺言は自分の意思を残された人々に伝え、そのとおりに実行してもらうための文書です。
実行してもらいたい意思というのは、財産の分け前であったり、妻子の生活の安定だったり、円満な家族関係だったり、人さまざまです。 遺言のとおりに実行されなければならないと定めている事柄は多く、そうした事柄では、遺言書は全体的な力を持ちます。
皮肉にも相続財産により残された者の間で、トラブルが起こるというのもよく聞きます。 遺言書があれば、自分の亡き後、残された人々の間に起きると想定される争いごとを未然に防ぐこともできるのです。
一方、法的に拘束力がない事柄についても、生前に円満な人間関係を築いていればいるほど、 残された者は、遺言の実行について、可能な限り取り計らってくれるはずです。 そのような意味では、遺言は自分の思いやメッセージを伝えるという役割も果たします。
このように考えると、自分自身にとっては、遺言を残すという行為はデメリットが一切ない、 生前にしておくべき非常に大切なことであると理解できます。
私もそうでしたが、遺言を作成することで、これまでの人生、これからの人生、死後のことを考えるいいきっかけとなっています。 その過程では、いろいろな再発見もありました。生きることの喜びも再認識することができました。
遺言を作成する時期として、年齢は関係ないと思います。 タイトルにもあるとおり、私のように30歳で作成してもいいと思います。何も遺言書は死ぬ間際に作成するものと限っているわけではありません。 15歳以上なら遺言を作成できるわけですから、ぜひみなさんにも自分らしい遺言書を作成してほしい、と思い当サイトを開設しました。
直接的な対象者としては、現在、遺言をつくる必要がある、つくろうとしているシニアの方になるかも知れませんが、 これまでまったく遺言にかかわりがない、と考えていたヤングの方にも作成して頂きたいとの思いがあります。
当サイトの活用方法は、主に次のようにイメージしています。
「遺言の基礎知識」から、遺言の概要について理解する。
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遺言の記載内容で重要な相続について、「相続の基礎知識」で概要を理解する。
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「遺言内容の実現」にて、自分が書こうとしている遺言は、法的にみた場合にどのように扱われるのかを理解する。
(何が拘束力があり、何がないのかを理解します。理解した上で、この項目は拘束力がないけど書いておきたい、とわかることは大切です)
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「自筆証書の雛形」や「遺言書の事例集」などを参考に遺言書を作成してみる。
当サイトがぜひみなさまの、自分らしい遺言書作成のきっかけづくり、になればいいな、と願っています。
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