1985年の阪神タイガース優勝の写真、選手、試合スコア。阪神タイガースの歴史、経済効果、応援歌などを紹介。

阪神タイガース阪神タイガース優勝'85

岡田彰布選手会長の手記

2004年の阪神タイガースを率いる岡田新監督(当時は選手会長)のコメントです。 次の手記は新聞に掲載されていたのですが、岡田監督ってこんなに大阪弁丸出しでしたっけ?(笑)

でもクールというか冷静沈着な感じはあらわれています。


 とうとう日本一になってしもた。ほんまやったら、”やったァ!どや、見たか!”と叫ばなあかんのやけど、 なんでか、気持ちがさめてる。

 こんなこと書いたら、きっとファンにぜいたくいうなって、怒られるやろなあ。けど、これがボクの正直な気持ち。 いや、みんなそう思てるんとちゃうかな。

 あれは、日本シリーズの第一戦に勝ったときやった。宿舎で夕飯を食べてるとき、 誰かが”西武ってかわいそうなチームやな”というた。 その瞬間、なんとなくその場がシーンとしてしもた。

 それは、口には誰も出せへんかったけど、みんなが感じたことやったんや。

 なんで西武は、あんなに苦しそうに野球やってんやろ。自分の意思で選んだ道やったら、 もっとのびのびと楽しくやればええのに。 小さく見えるなあ。

 ちょっとえらそうなことをいうけど、ボクはプロ野球ちゅうのは、勝てばええ、 強ければそれでええではあかんと思う。 ボクが小さい頃、プロ野球選手にあこがれたように、プロは夢をみんなに与えなあかんと思うんや。

 西武いはそれがあれへん。いや、そうさせてもらわれへんチームなんや。 そう思たら、なんとなく勝ってもうれしくないし、寂しい気持ちになって…。 来年こそはほんまの西武と日本一を賭けてやりたい。 いまの正直な気持ち。

 けど、まあ、ようウチが日本一になったで。これは胸を張れる。 ここ数年、野球界は”おたふく飴”みたいに、どこのチームも投手、投手と同じ顔になりかけていた。 そんな中で、ウチが勝ったいうのは、こりゃあ、すごいで。まさに革命的出来事か。

 負けるときにはボロボロやけど、勝つときは信じられんゲームでも勝つ。 見てる方もおもしろかったやろけど、やってる方はもっとおもしろい。

 ウソやと思う人はぜひ阪神へ入団して下さい。 そのかわり、滅茶滅茶練習せなあかんで。苦なければ栄光なしや。

 さあ、あとは契約更新かあ。楽しみやなあ。 こうなったら日本一の勢いで猛打爆発、全員一丸、全力を尽くして挑戦や!


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