平成12年度中に調停で離婚した夫婦のうち、別れる時に慰謝料や財産分与が払われたのは、 3組に1組強にしかすぎません。しかもその金額は意外に少なく、2/3が600万円以下です。
高額な財産分与はまれで、1,000万円をこえるケースは、1割強でしかありません。
なお、約60%の夫婦で離婚給付が払われた平成10年のデータ(以降のデータは公表されていません)を見ても、 慰謝料の金額は、平均で約380万円となっています。(データ9参照)
■データ9:結婚期間別の離婚慰謝料の平均
結婚期間 | 金額 |
---|---|
1年未満 | 140.7万円 |
1年〜5年未満 | 199.1万円 |
5年〜10年未満 | 304.3万円 |
10年〜15年未満 | 438.0万円 |
15年〜20年未満 | 534.9万円 |
20年以上 | 699.1万円 |
全体の平均 | 380.2万円 |
離婚慰謝料の全体平均は約380万円です。みなさまが想像していた額よりも多いでしょうか?少ないでしょうか?
テレビや雑誌で紹介されるタレント(特に外人)の離婚話では、よく慰謝料何千万円とか、 何億円の財産分与をもらったという話が出ていますが、ごく普通のサラリーマンで20年未満の結婚生活の場合、 600万円以下というのが現実です。
女性のアンケートにもあったように、離婚後の最大の心配事は収入の面です。 実際、離婚後に生活をしていくための収入面が、離婚後に困る大きな問題である、という現実のデータもあります。
そのためにも、とにかく離婚する、といった考えではなく、 離婚した場合の給付金の現状を正確に踏まえ、離婚後の生活の見通しをきっちりと計画しておくことが大切です。
なお、子供の養育費はどのくらいもらえるのかについてですが、 裁判官が作成した「養育費早見表」 というものがあります。 年収、子供の人数、年齢によって標準額が簡単にわかりますので、参考になると思いますので紹介しておきます。