内容証明郵便はうまく使えば絶大な効果をもたらします。 例えば、すでに時効で消滅してしまっている1千万円の債権を支払わせることに成功する場合もあるでしょうし、 執拗な不当請求をピタリと止めさせることもあります。こうした効果を出すためには、 次の基本的なポイントを抑えておくことが必要です。
1)内容証明、配達証明などを十分活用する
内容証明郵便の本来の効果である、「内容証明」や「配達証明」などの各証明を得ることが、
大きな活用ポイントであることは言うまでもありません。
期限内にある内容の通知をしなければならない時、それを実行したという客観的で公的な証明を得る手段は、
内容証明がほとんど唯一のものです。
この点の利用が活用の第一ポイントです。
2)心理的効果を十分活用する
内容証明郵便を実際に利用しようとする場合、心理的効果を狙っていることが多いと言えます。
つまり、内容証明の特別な心理効果として、誤解にしろ、畏怖にしろ、困惑にしろ、
それに基づいてこちらが期待している目的を達成してもらうのが狙いという訳です。
この心理的効果をうまく活用することも重要なポイントです。
3)目的や狙いを明確にする
例えば、同じ100万円の支払い請求でも、時効で消滅直前なので、これを阻止しようという場合と、
少し強引でも支払わせたいという場合と、証拠づくりに役立てようという場合とでは狙いが違う以上、
活用方法も文章の表現も異なってきます。
したがって、内容証明郵便で何を狙いとし、どこまでの効果を求めるのかを明確にしておくことが大切です。
4)ケースに応じて、文章のスタイルやニュアンスにも配慮する
相手に畏怖心を起こさせようというねらいの場合と、
相手の同情をかって協力してもらおうという狙いの場合とでは文章のニュアンスが異なってくるのは当然です。
内容証明郵便を真に効果があるように活用するには、まず狙いを定めた上で、
それにあうように文章も表現も工夫する必要が大切です。