隣地境界線の土地境界トラブルの防止。近隣住民や隣人との日照、眺望トラブル、騒音、悪臭問題についても説明。

隣人との土地境界トラブルの予防

紛争の予防方法

境界に関する紛争の予防は、基本的には1点に帰着します。それは、境界のあいまいさを除去することです。

境界については、公図の意味でも述べたとおり、出発点からあいまいであることが理解できると思います。

このようなあいまいさが特質の境界を考えると、境界が紛争やトラブルの火種であることはむしろ当然ともいえます。

なんとなく境界はこれだと思っている、というように境界は親から聞いている、売主からそのように説明をうけた、 など不確定要素が強く、それは自分で思いこんでいるだけの単なる確信かも知れません。

これが隣人との認識の違いを生み出してしまいます。このあいまいさを払拭するのです。

そのため、隣接地所有者同士が立ち会って確認したうえで、客観的に明確な境界標を設置すればいいと思います。

もちろんこれだけでは、公的に境界がそこに定まるわけではありませんので、将来紛争が起こる心配があるために、 最終的には、境界確定の訴訟をして境界を定めておくといいと思います。

もし、隣家と訴訟までしなくたいというのなら、話し合いや立会いで私的の意味でも境界を決めておけばいいと思います。

そして決めた境界に境界標を設置し、取り決めした内容を文書など形に残るもので保存しておきます。

それだけでもお互いに無用な主張はしなくなりますし、第三者もいちおうそこが境界であるとの前提で行動し、事態は落ち着きますから、 実際上の効果は十分な場合が多いと思います。

境界のトラブルは事態が起こってからでは、当時、取り決めした人が亡くなっていてわからない、 等の理由により大きな問題に発展することが多くありますので、紛争がおこる前から事前の予防として対策を講じておく必要があります。


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