住基ネットの賛成や反対。個人情報漏洩、プライバシー流出事件、個人情報保護法や住民基本台帳法を説明。

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個人情報とプライバシー

個人情報とプライバシーの関係について考えてみたいと思います。

プライバシー権は憲法などには明文化されていませんが、現在、基本的人権の一つとして認知されています。

個人情報とプライバシー

日本で「プライバシー」という言葉が注目されはじめたのは、1961年、三島由紀夫の小説「宴のあと」裁判がきっかけです。 この小説は選挙で敗北した候補の生活を赤裸々に描いたもので、モデルとされる人物は、これによって自分のプライバシーを侵害されたとして、 作者の三島由紀夫と出版社の新潮社を相手取り、東京地方裁判所に慰謝料と謝罪広告を求める民事訴訟を起こしました。 この判決ではプライバシーの権利を「私生活をみだりに公開されないという法的補償ないし権利」と定義しました。 その後、情報化が進むにつれ、プライバシー権の見解も変化し、 現在は「自己に関する情報の流れをコントロールする個人の権利」と解釈されています。

ここで出てきた「自己に関する情報」というのが、個人情報です。 よって、プライバシーの権利とは、自分の個人情報を勝手に公開されたり、不正に流用されたりしない権利、 ということができます。

この場合の個人情報とは、「センシティブ情報」だけではありません。 住所や氏名、電話番号などの基本情報さえ、勝手に公開されればプライバシー侵害になるという考え方が最近は出てきています。

インターネット上の掲示板で職業や勤務先の診療所の電話番号などを勝手に公開された眼科医が、書き込みをした相手に損害賠償を求めた訴訟で、 プライバシーの侵害が認められ、被告は20万円の損害賠償の支払いが命じられています。 この裁判では、被告側が「診療所の名前や住所などは電話帳に広告掲載されており、個人情報にあたらない」と主張しましたが、 判決は「電話帳への掲載は、個人情報の伝わる範囲を診療所営業に関わる範囲に制限しており、 個人情報のコントロールはプライバシーの権利に含まれると解される」と判断しました。 結果、「診療所の住所などは、公開を欲しない事柄で、被告の行為はプライバシーの侵害にあたる」という結論がでました。

この考えに基づくと、本人の同意のない個人情報の収集や加工、第三者への提供なども、 プライバシー権の侵害にあたると考えられます。 情報化が進む中で、個人情報の重要性や価値が増してきた結果ともいえると思います。


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