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住民基本台帳法(2)

住民基本台帳法
(昭和四十二年七月二十五日法律第八十一号)
最終改正:平成一三年七月四日法律第一〇一号

第四章 届出
(住民としての地位の変更に関する届出の原則)
 第二十一条 住民としての地位の変更に関する届出は、すべてこの章に定める届出によつて行なうものとする。

(転入届)
 第二十二条 転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。以下この条において同じ。)をした者は、転入をした日から十四日以内に、次に掲げる事項(いずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者にあつては、第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項)を市町村長に届け出なければならない。
 一 氏名
 二 住所
 三 転入をした年月日
 四 従前の住所
 五 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄
 六 転入前の住民票コード(転入をした者につき直近に住民票の記載をした市町村長が、当該住民票に直近に記載した住民票コードをいう。)
 七 国外から転入をした者その他政令で定める者については、前各号に掲げる事項のほか政令で定める事項
 2 前項の規定による届出をする者(同項第七号の者を除く。)は、住所の異動に関する文書で政令で定めるものを添えて、同項の届出をしなければならない。

(転居届)
 第二十三条 転居(一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。以下この条において同じ。)をした者は、転居をした日から十四日以内に、次に掲げる事項を市町村長に届け出なければならない。
 一 氏名
 二 住所
 三 転居をした年月日
 四 従前の住所
 五 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄

(転出届)
 第二十四条 転出(市町村の区域外へ住所を移すことをいう。以下同じ。)をする者は、あらかじめ、その氏名、転出先及び転出の予定年月日を市町村長に届け出なければならない。
(住民基本台帳カードの交付を受けている者等に関する届出の特例)
 第二十四条の二 第三十条の四十四第一項に規定する住民基本台帳カード(以下この条において「住民基本台帳力ード」という。)の交付を受けている者が付記転出届(前条の規定による届出であつて、当該届出に係る書面に政令で定める事項が付記されたものをいう。以下この条において同じ。)をした場合においては、最初の転入届(当該付記転出届をした日後その者が最初に行う第二十二条第一項の規定による届出であつて、総務省令で定めるところにより、その者の住民基本台帳カードを添えて行われるものをいう。以下この条において同じ。)については、第二十二条第二項の規定は、適用しない。ただし、政令で定める場合にあつては、この限りでない。
 2 住民基本台帳カードの交付を受けている世帯主が行う当該世帯主に関する付記転出届に併せて、その世帯に属する他の者(以下この項及び第二十六条において「世帯員」という。)であつて住民基本台帳カードの交付を受けていないものが世帯員に関する付記転出届(住民基本台帳力ードの交付を受けていない世帯員が行う前条の規定による届出であつて、当該届出に係る書面に政令で定める事項が付記されたものをいう。以下この条において同じ。)をした場合においては、最初の世帯員に関する転入届(当該世帯員に関する付記転出届をした日後当該世帯員が最初に行う第二十二条第一項の規定による届出であつて、当該世帯主が当該世帯主に関する最初の転入届に併せて第二十六条第一項又は第二項の規定により当該世帯員に代わつて行うものをいう。以下この条において同じ。)については、第二十二条第二項の規定は、適用しない。ただし、政令で定める場合にあつては、この限りでない。
 3 最初の転入届又は最初の世帯員に関する転入届を受けた市町村長(以下この条において「転入地市町村長」という。)は、その旨を当該最初の転入届に係る付記転出届又は当該最初の世帯員に関する転入届に係る世帯員に関する付記転出届を受けた市町村長(以下この条において「転出地市町村長」という。)に通知しなければならない。
 4 転出地市町村長は、前項の規定による通知があつたときは、政令で定める事項を転入地市町村長に通知しなければならない。
 5 前二項の規定による通知は、総務省令で定めるところにより、転入地市町村長又は転出地市町村長の使用に係る電子計算機から電気通信回線を通じて相手方である転出地市町村長又は転入地市町村長の使用に係る電子計算機に送信することによつて行うものとする。

(世帯変更届)
 第二十五条 第二十二条から第二十四条までの場合を除くほか、その属する世帯又はその世帯主に変更があつた者(政令で定める者を除く。)は、その変更があつた日から十四日以内に、その氏名、変更があつた事項及び変更があつた年月日を市町村長に届け出なければならない。

(世帯主が届出を行う場合)
 第二十六条 世帯主は、世帯員に代わつて、この法律の規定による届出をすることができる。
 2 世帯員がこの法律の規定による届出をすることができないときは、世帯主が世帯員に代わつて、その届出をしなければならない。

(届出の方式)
 第二十七条 この法律の規定による届出は、政令で定めるところにより、書面でしなければならない。

(国民健康保険の被保険者である者に係る届出の特例)
 第二十八条 この法律の規定による届出をすべき者が国民健康保険の被保険者であるときは、その者は、当該届出に係る書面に、その資格を証する事項で政令で定めるものを附記するものとする。
(介護保険の被保険者である者に係る届出の特例)
 第二十八条の二 この法律の規定による届出をすべき者が介護保険の被保険者であるときは、その者は、当該届出に係る書面に、その資格を証する事項で政令で定めるものを付記するものとする。

(国民年金の被保険者である者に係る届出の特例)
 第二十九条 この法律の規定による届出をすべき者が国民年金の被保険者であるときは、その者は、当該届出に係る書面に、その資格を証する事項その他必要な事項で政令で定めるものを附記するものとする。
(児童手当の支給を受けている者に係る届出の特例)
 第二十九条の二 この法律の規定による届出をすべき者が児童手当の支給を受けている者であるときは、その者は、当該届出に係る書面に、その受給資格に関する事項で政令で定めるものを附記するものとする。

(米穀の配給を受ける者に係る届出の特例)
 第三十条 この法律の規定による届出をすべき者が米穀の配給を受ける者であるときは、その者は、当該届出に係る書面に、米穀の配給に関する事項で政令で定めるものを付記するものとする。

 第一節 住民票コード
 (住民票コードの記載等)
 第三十条の二 市町村長は、次項に規定する場合を除き、住民票の記載をする場合には、当該記載に係る者につき直近に住民票の記載をした市町村長が当該住民票に直近に記載した住民票コードを記載するものとする。
 2 市町村長は、新たにその市町村の住民基本台帳に記録されるべき者につき住民票の記載をする場合において、その者がいずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者であるときは、その者に係る住民票に第三十条の七第一項の規定により都道府県知事から指定された住民票コードのうちから選択するいずれか一の住民票コードを記載するものとする。この場合において、市町村長は、当該記載に係る者以外の者に係る住民票に記載した住民票コードと異なる住民票コードを選択して記載するものとする。
 3 市町村長は、前項の規定により住民票コードを記載したときは、速やかに、当該記載に係る者に対し、その旨及び当該住民票コードを書面により通知しなければならない。
 (住民票コードの記載の変更請求)
 第三十条の三 住民基本台帳に記録されている者は、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長に対し、その者に係る住民票に記載されている住民票コードの記載の変更を請求することができる。
 2 前項の規定による住民票コードの記載の変更の請求(以下この条において「変更請求」という。)をしようとする者は、政令で定めるところにより、その旨その他総務省令で定める事項を記載した変更請求書を、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長に提出しなければならない。
 3 市町村長は、前項の変更請求書の提出があつた場合には、当該変更請求をした者に係る住民票に従前記載されていた住民票コードに代えて、第三十条の七第一項の規定により都道府県知事から指定された住民票コードのうちから選択するいずれか一の新たな住民票コードをその者に係る住民票に記載するものとする。この場合において、市町村長は、当該記載に係る者以外の者に係る住民票に記載した住民票コードと異なる住民票コードを選択して記載するものとする。
 4 市町村長は、前項の規定により新たな住民票コードを記載したときは、速やかに、当該変更請求をした者に対し、住民票コードの記載の変更をした旨及び新たに記載された住民票コードを書面により通知しなければならない。
 (政令への委任)
 第三十条の四 前二条に定めるもののほか、住民票コードの記載に関し必要な事項は、政令で定める。
 (都道府県知事への通知)
 第三十条の五 市町村長は、住民票の記載、消除又は第七条第一号から第三号まで、第七号及び第十三号に掲げる事項(同条第七号に掲げる事項については、住所とする。以下この項において同じ。)の全部若しくは一部についての記載の修正を行つた場合には、当該住民票の記載等に係る本人確認情報(住民票に記載されている同条第一号から第三号まで、第七号及び第十三号に掲げる事項(住民票の消除を行つた場合には、当該住民票に記載されていたこれらの事項)並びに住民票の記載等に関する事項で政令で定めるものをいう。以下同じ。)を都道府県知事に通知するものとする。
 2 前項の規定による通知は、総務省令で定めるところにより、市町村長の使用に係る電子計算機から電気通信回線を通じて都道府県知事の使用に係る電子計算機に送信することによつて行うものとする。
 3 第一項の規定による通知を受けた都道府県知事は、総務省令で定めるところにより、当該通知に係る本人確認情報を磁気ディスクに記録し、これを当該通知の日から政令で定める期間保存しなければならない。
 (他の市町村への本人確認情報の提供)
 第三十条の六 市町村長は、他の市町村の市町村長その他の執行機関であつて条例で定めるものから条例で定める事務の処理に関し求めがあつたときは、条例で定めるところにより、本人確認情報を提供するものとする。

第二節 都道府県の事務等
 (都道府県知事の事務)
 第三十条の七 都道府県知事は、総務省令で定めるところにより、当該都道府県の区域内の市町村の市町村長ごとに、当該市町村長が住民票に記載することのできる住民票コードを指定し、これを当該市町村長に通知するものとする。
 2 都道府県知事は、前項の規定による住民票コードの指定を行う場合には、総務省令で定めるところにより、あらかじめ他の都道府県知事と協議し、市町村長に対して指定する住民票コードが当該指定前に当該都道府県知事若しくは他の都道府県知事が指定した住民票コード又は他の都道府県知事が指定しようとする住民票コードと重複しないよう調整をはかるものとする。
 3 都道府県知事は、別表第一の上欄に掲げる国の機関又は法人から同表の下欄に掲げる事務の処理に関し、住民の居住関係の確認のための求めがあつたときに限り、政令で定めるところにより、保存期間に係る本人確認情報(第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報であつて同条第三項の規定による保存期間が経過していないものをいう。以下同じ。)を提供するものとする。
 4 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第一号又は第三号に掲げる場合にあつては政令で定めるところにより、第二号に掲げる場合にあつては条例で定めるところにより、当該都道府県の区域内の市町村の市町村長その他の執行機関(以下この項及び第三十条の十第一項第四号において「区域内の市町村の執行機関」という。)に対し、保存期間に係る本人確認情報を提供するものとする。
一 区域内の市町村の執行機関であつて別表第二の上欄に掲げるものから同表の下欄に掲げる事務の処理に関し求めがあつたとき。
二 区域内の市町村の執行機関であつて条例で定めるものから条例で定める事務の処理に関し求めがあつたとき。
三 当該都道府県の区域内の市町村の市町村長から住民基本台帳に関する事務の処理に関し求めがあつたとき。
 5 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第一号又は第三号に掲げる場合にあつては政令で定めるところにより、第二号に掲げる場合にあつては条例で定めるところにより、他の都道府県の都道府県知事その他の執行機関(以下この項及び第三十条の十第一項第五号において「他の都道府県の執行機関」という。)に対し、保存期間に係る本人確認情報を提供するものとする。
一 他の都道府県の執行機関であつて別表第三の上欄に掲げるものから同表の下欄に掲げる事務の処理に関し求めがあつたとき。
二 他の都道府県の執行機関であつて条例で定めるものから条例で定める事務の処理に関し求めがあつたとき。
三 他の都道府県の都道府県知事から第十項に規定する事務の処理に関し求めがあつたとき。
 6 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第一号又は第三号に掲げる場合にあつては政令で定めるところにより、第二号に掲げる場合にあつては条例で定めるところにより、他の都道府県の区域内の市町村の市町村長その他の執行機関(以下この項及び第三十条の十第一項第六号において「他の都道府県の区域内の市町村の執行機関」という。)に対し、保存期間に係る本人確認情報を提供するものとする。
一 当該他の都道府県の都道府県知事を経て当該他の都道府県の区域内の市町村の執行機関であつて別表第四の上欄に掲げるものから同表の下欄に掲げる事務の処理に関し求めがあつたとき。
二 当該他の都道府県の都道府県知事を経て当該他の都道府県の区域内の市町村の執行機関であつて条例で定めるものから条例で定める事務の処理に関し求めがあつたとき。
三 当該他の都道府県の都道府県知事を経て当該他の都道府県の区域内の市町村の市町村長から住民基本台帳に関する事務の処理に関し求めがあつたとき。
 7 第五項の規定による本人確認情報の同項第三号に規定する他の都道府県の都道府県知事への提供は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事の使用に係る電子計算機から電気通信回線を通じて相手方である他の都道府県の都道府県知事の使用に係る電子計算機に送信することによつて行うものとする。ただし、特別の求めがあつたときは、この限りでない。
 8 都道府県知事(第三十条の十第三項に規定する委任都道府県知事を除く。)は、毎年少なくとも一回、第三項の規定による本人確認情報の提供の状況について、総務省令で定めるところにより、報告書を作成し、これを公表するものとする。
 9 都道府県知事は、第三十条の五第二項の規定による電気通信回線を通じた本人確認情報の送信その他この章に規定する市町村の事務の処理に関し、当該都道府県の区域内の市町村相互間における必要な連絡調整を行うものとする。
 10 都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の住民基本台帳に住民に関する正確な記録が行われるよう、市町村長に対し、必要な協力をするものとする。
 (都道府県における本人確認情報の利用)
 第三十条の八 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合には、保存期間に係る本人確認情報を利用することができる。
 一 別表第五に掲げる事務を遂行するとき。
 二 条例で定める事務を遂行するとき。
 三 本人確認情報の利用につき当該本人確認情報に係る本人が同意した事務を遂行するとき。
 四 統計資料の作成を行うとき。
 2 都道府県知事は、都道府県知事以外の当該都道府県の執行機関であつて条例で定めるものから条例で定める事務の処理に関し求めがあつたときは、条例で定めるところにより、保存期間に係る本人確認情報を提供するものとする。
 (都道府県の審議会の設置)
 第三十条の九 都道府県に、第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報の保護に関する審議会(以下「都道府県の審議会」という。)を置く。
 2 都道府県の審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、都道府県知事の諮問に応じ、当該都道府県における第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報の保護に関する事項を調査審議し、及びこれらの事項に関して都道府県知事に建議することができる。
 3 都道府県の審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定める。
 第三節 指定情報処理機関
 (指定情報処理機関の指定等)
 第三十条の十 都道府県知事は、総務大臣の指定する者(以下「指定情報処理機関」という。)に、次に掲げる事務(以下「本人確認情報処理事務」という。)を行わせることができる。
 一 第三十条の七第一項の規定による住民票コードの指定及びその通知
 二 第三十条の七第二項の規定による協議及び調整
 三 第三十条の七第三項の規定による本人確認情報の別表第一の上覧に掲げる国の機関及び法人への提供
 四 第三十条の七第四項の規定による本人確認情報の別表第二の上覧に掲げる区域内の市町村の執行機関及び同項第三号に規定する当該都道府県の区域内の市町村の市町村長への提供
 五 第三十条の七第五項の規定による本人確認情報の別表第三の上覧に掲げる他の都道府県の執行機関及び同項第三号に規定する他の都道府県の都道府県知事への提供
 六 第三十条の七第六項の規定による本人確認情報の別表第四の上覧に掲げる他の都道府県の区域内の市町村の執行機関及び同項第三号に規定する他の都道府県の区域内の市町村の市町村長への提供
 七 第三十条第二項の規定による本人確認情報に関する資料の国の行政機関への提供
 2 前項の規定による指定は、本人確認情報処理事務を行おうとする者の申請により行う。
 3 第一項の規定により指定情報処理機関にその本人確認情報処理事務を行わせることとした都道府県知事(以下「委任都道府県知事」という。)は、本人確認情報処理事務(同項第四号及び第七号に掲げる事務を除く。)を行わないものとする。
 4 委任都道府県知事は、指定情報処理機関に第一項の規定により指定情報処理機関が行う第三十条の七第三項の規定による本人確認情報の提供に係る手数料(次項において「情報提供手数料」という。)を指定情報処理機関の収入として収受させることができる。
 5 前項の場合における情報提供手数料の額は、委任都道府県知事の統括する都道府県の条例で定めるところにより、指定情報処理機関が定めるものとする。この場合において、指定情報処理機関は、あらかじめ、当該情報提供手数料の額について委任都道府県知事の承認を受けなければならない。
 (指定情報処理機関への通知等)
 第三十条の十一 委任都道府県知事は、第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報を、指定情報処理機関に通知するものとする。
 2 前項の規定による通知は、総務省令で定めるところにより、委任都道府県知事の使用に係る電子計算機から電気通信回線を通じて指定情報処理機関の使用に係る電子計算機に送信することによつて行うものとする。
 3 第一項の規定による通知を受けた指定情報処理機関は、総務省令で定めるところにより、当該通知に係る本人確認情報を磁気ディスクに記録し、これを当該通知の日から政令で定める期間保存しなければならない。
 4 前条第一項の規定により指定情報処理機関が行う第三十条の七第五項の規定による本人確認情報の同項第三号に規定する他の都道府県の都道府県知事への提供は、総務省令で定めるところにより、指定情報処理機関の使用に係る電子計算機から電気通信回線を通じて相手方である都道府県知事の使用に係る電子計算機に送信することによつて行うものとする。ただし、特別の求めがあつたときは、この限りでない。
 5 指定情報処理機関は、その事務を管理し、又は執行するに当たつて、第三十条の五第三項の規定により委任都道府県知事の磁気ディスクに記録された本人確認情報に誤りがあることを知つたときは、遅滞なく、その旨を当該委任都道府県知事に通報するものとする。
 6 指定情報処理機関は、毎年少なくとも一回、前条第一項の規定により当該指定情報処理機関が行う第三十条の七第三項の規定による本人確認情報の提供の状況について、総務省令で定めるところにより、報告書を作成し、これを公表しなければならない。
 7 指定情報処理機関は、委任都道府県知事に対し、第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報の電子計算機処理(電子計算機を使用して行われる情報の入力、蓄積、編集、加工、修正、更新、検索、消去、出力又はこれらに類する処理をいう。以下同じ。)に関し必要な技術的な助言及び情報の提供を行うものとする。
 8 指定情報処理機関は、委任都道府県知事の統括する都道府県の区域内の市町村の住民基本台帳に住民に関する正確な記録が行われるよう、委任都道府県知事に対し、必要な協力をしなければならない。
 (指定の基準)
 第三十条の十二 総務大臣は、他に第三十条の十第一項の規定による指定を受けた者がなく、かつ、同条第二項の規定による申請が次の基準に適合していると認めるときでなければ、同条第一項の規定による指定をしてはならない。
 一 職員、設備、本人確認情報処理事務等(指定情報処理機関が行う本人確認情報処理事務、前条第三項及び第五項から第八項までに規定する事務並びに第三十条の三十七、第三十条の三十八及び第三十条の四十に規定する事務をいう。以下同じ。)の実施の方法その他の事項についての本人確認情報処理事務等の実施に関する計画が本人確認情報処理事務等の適正かつ確実な実施及び本人確認情報の保護のために適切なものであること。
 二 前号の本人確認情報処理事務等の実施に関する計画の適正かつ確実な実施に必要な経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
 三 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人であつて、地方公共団体が基本財産たる財産の全部又は一部を拠出しているものであること。
 四 申請者が、本人確認情報処理事務等以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて本人確認情報処理事務等の適切な執行が困難となるおそれがないこと。
 2 総務大臣は、第三十条の十第二項の規定による申請をした者が、次のいずれかに該当するときは、同条第一項の規定による指定をしてはならない。
 一 この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であること。
 二 第三十条の二十五第一項又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であること。
 三 その役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
  イ 第一号に該当する者
  ロ 第三十条の十六第二項の規定による命令により解任され、その解任の日から起算して二年を経過しない者
 (指定の公示等)
 第三十条の十三 総務大臣は、第三十条の十第一項の規定による指定をしたときは、当該指定情報処理機関の名称及び主たる事務所の所在地並びに当該指定をした日を公示しなければならない。
 2 指定情報処理機関は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
 3 総務大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
 第三十条の十四 委任都道府県知事は、第三十条の十第一項の規定により指定情報処理機関にその本人確認情報処理事務を行わせることとした旨を総務大臣に報告し、及び他の都道府県知事に通知するとともに、当該指定情報処理機関に本人確認情報処理事務を行わせることとした日を公示しなければならない。
 2 指定情報処理機関は、その名称又は主たる事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を委任都道府県知事に届け出なければならない。
 3 委任都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
 (本人確認情報保護委員会の設置)
 第三十条の十五 指定情報処理機関には、本人確認情報保護委員会を置かなければならない。
 2 本人確認情報保護委員会は、指定情報処理機関の代表者の諮問に応じ、第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報の保護に関する事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める意見を指定情報処理機関の代表者に述べることができる。
 3 本人確認情報保護委員会の委員は、学識経験を有する者のうちから、指定情報処理機関の代表者が任命する。
 (役員の選任及び解任)
 第三十条の十六 指定情報処理機関の役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
 2 総務大臣は、指定情報処理機関の役員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは第三十条の十八第一項の本人確認情報管理規程に違反する行為をしたとき、又は本人確認情報処理事務等に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定情報処理機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
 (役職員等の秘密保持義務等)
 第三十条の十七 指定情報処理機関の役員若しくは職員(本人確認情報保護委員会の委員を含む。第三項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、本人確認情報処理事務等に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
 2 指定情報処理機関から第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報の電子計算機処理等(電子計算機処理又はせん孔業務その他の情報の入力のための準備作業若しくは磁気ディスクの保管をいう。以下同じ。)の委託を受けた者若しくはその役員若しくは職員又はこれらの者であつた者は、その委託された業務に関して知り得た本人確認情報に関する秘密又は本人確認情報の電子計算機処理等に関する秘密を漏らしてはならない。
 3 本人確認情報処理事務等に従事する指定情報処理機関の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
 (本人確認情報管理規程)
 第三十条の十八 指定情報処理機関は、総務省令で定める本人確認情報処理事務等の実施に関する事項について本人確認情報管理規程を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 2 指定情報処理機関は、前項後段の規定により本人確認情報管理規程を変更しようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
 3 総務大臣は、第一項の規定により認可をした本人確認情報管理規程が本人確認情報処理事務等の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定情報処理機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
 (事業計画の認可等)
 第三十条の十九 指定情報処理機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第三十条の十第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 2 指定情報処理機関は、事業計画及び収支予算を作成し、又は変更しようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
 3 指定情報処理機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、総務大臣及び委任都道府県知事に提出しなければならない。
 (交付金)
 第三十条の二十 委任都道府県知事の統括する都道府県は、指定情報処理機関に対して、当該委任都道府県知事が行わせることとした本人確認情報処理事務に要する費用の全部又は一部に相当する金額を交付金として交付するものとする。
 2 前項の交付金の額については、当該委任都道府県知事が指定情報処理機関と協議して定めるものとする。
 (帳簿の備付け)
 第三十条の二十一 指定情報処理機関は、総務省令で定めるところにより、本人確認情報処理事務等に関する事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければならない。
 (監督命令等)
 第三十条の二十二 総務大臣は、本人確認情報処理事務等の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定情報処理機関に対し、本人確認情報処理事務等の実施に関し監督上必要な命令をすることができる。
 2 委任都道府県知事は、その行わせることとした本人確認情報処理事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定情報処理機関に対し、当該本人確認情報処理事務の適正な実施のために必要な措置を講ずべきことを指示することができる。
 (報告及び立入検査)
 第三十条の二十三 総務大臣は、本人確認情報処理事務等の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定情報処理機関に対し、本人確認情報処理事務等の実施の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、指定情報処理機関の事務所に立ち入り、本人確認情報処理事務等の実施の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
 2 委任都道府県知事は、その行わせることとした本人確認情報処理事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定情報処理機関に対し、当該本人確認情報処理事務の実施の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該本人確認情報処理事務を取り扱う指定情報処理機関の事務所に立ち入り、当該本人確認情報処理事務の実施の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
 3 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
 4 第一項又は第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
 (事務の休廃止)
 第三十条の二十四 指定情報処理機関は、総務大臣の許可を受けなければ、本人確認情報処理事務等の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
 2 総務大臣は、指定情報処理機関の本人確認情報処理事務等の全部又は一部の休止又は廃止により本人確認情報処理事務等の適正かつ確実な実施が損なわれるおそれがないと認めるときでなければ、前項の規定による許可をしてはならない。
 3 総務大臣は、第一項の規定による許可をしようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
 4 総務大臣は、第一項の規定による許可をしたときは、その旨を委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
 (指定の取消し等)
 第三十条の二十五 総務大臣は、指定情報処理機関が第三十条の十二第一項第三号に適合しなくなつたとき、又は同条第二項第一号若しくは第三号に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
 2 総務大臣は、指定情報処理機関が次のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて本人確認情報処理事務等の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 一 第三十条の十二第一項各号(第三号を除く。)の要件を満たさなくなつたと認められるとき。
 二 第三十条の十九第一項若しくは第三項、第三十条の二十一又は前条第一項の規定に違反したとき。
 三 第三十条の十六第二項、第三十条の十八第三項又は第三十条の二十二第一項の規定による命令に違反したとき。
 四 第三十条の十八第一項の規定により認可を受けた本人確認情報管理規程によらないで本人確認情報処理事務等を行つたとき。
 五 不正な手段により第三十条の十第一項の規定による指定を受けたとき。
 3 総務大臣は、前二項の規定により指定を取り消し、又は前項の規定により本人確認情報処理事務等の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を、委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
 (本人確認情報処理事務の委任の解除)
 第三十条の二十六 委任都道府県知事は、指定情報処理機関に本人確認情報処理事務を行わせないこととするときは、その三月前までに、その旨を指定情報処理機関及び他の委任都道府県知事に通知しなければならない。
 2 委任都道府県知事は、指定情報処理機関に本人確認情報処理事務を行わせないこととしたときは、その旨を総務大臣に報告するとともに、指定情報処理機関に本人確認情報処理事務を行わせないこととした日を公示しなければならない。
 (委任都道府県知事による本人確認情報処理事務の実施)
 第三十条の二十七 委任都道府県知事は、指定情報処理機関が第三十条の二十四第一項の規定により本人確認情報処理事務の全部若しくは一部を休止したとき、総務大臣が第三十条の二十五第二項の規定により指定情報処理機関に対し本人確認情報処理事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定情報処理機関が天災その他の事由により本人確認情報処理事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において総務大臣が必要があると認めるときは、第三十条の十第三項の規定にかかわらず、当該本人確認情報処理事務の全部又は一部を行うものとする。
 2 総務大臣は、委任都道府県知事が前項の規定により本人確認情報処理事務を行うこととなるとき、又は委任都道府県知事が同項の規定により本人確認情報処理事務を行うこととなる事由がなくなつたときは、速やかにその旨を当該委任都道府県知事に通知しなければならない。
 3 委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を公示しなければならない。
 (本人確認情報処理事務の引継ぎ等に関する省令への委任)
 第三十条の二十八 前条第一項の規定により委任都道府県知事が本人確認情報処理事務を行うこととなつた場合、総務大臣が第三十条の二十四第一項の規定により本人確認情報処理事務の廃止を許可し、若しくは第三十条の二十五第一項若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合又は委任都道府県知事が指定情報処理機関に本人確認情報処理事務を行わせないこととした場合における本人確認情報処理事務の引継ぎその他の必要な事項は、総務省令で定める。

第四節 本人確認情報の保護
 (本人確認情報の安全確保)
 第三十条の二十九 都道府県知事又は指定情報処理機関が第三十条の五第一項又は第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報の電子計算機処理等を行うに当たつては、当該都道府県知事又は指定情報処理機関は、当該本人確認情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の当該本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
 2 前項の規定は、都道府県知事又は指定情報処理機関から第三十条の五第一項又は第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報の電子計算機処理等の委託を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
 (本人確認情報の利用及び提供の制限)
 第三十条の三十 都道府県知事は、第三十条の七第三項から第六項まで、第三十条の八第一項若しくは第二項又は第三十七条第二項の規定により保存期間に係る本人確認情報を利用し、又は提供する場合を除き、第三十条の五第一項の規定による通知に係る本人確認情報を利用し、又は提供してはならない。
 2 指定情報処理機関は、第三十条の十第一項の規定により第三十条の七第三項から第六項まで又は第三十七条第二項に規定する委任都道府県知事の事務を行う場合を除き、第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報を利用し、又は提供してはならない。
 (本人確認情報に係る住民に関する記録の保護)
 第三十条の三十二 都道府県知事又は指定情報処理機関の委託を受けて行う第三十条の五第一項又は第三十条の十一第一項の規定による通知に係る本人確認情報の電子計算機処理等に関する事務に従事している者又は従事していた者は、その事務に関して知り得た事項をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。
 (受領者等による本人確認情報の安全確保)
 第三十条の三十三 第三十条の六、第三十条の七第三項から第六項まで又は第三十条の八第二項の規定により本人確認情報の提供を受けた市町村長その他の市町村の執行機関若しくは都道府県知事その他の都道府県の執行機関又は別表第一の上欄に掲げる国の機関若しくは法人(以下「受領者」という。)がこれらの規定により提供を受けた本人確認情報(以下「受領した本人確認情報」という。)の電子計算機処理等を行うに当たつては、当該市町村長その他の市町村の執行機関若しくは当該都道府県知事その他の都道府県の執行機関又は当該国の機関の長若しくは法人は、受領した本人確認情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の当該本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
 2 前項の規定は、受領者から受領した本人確認情報の電子計算機処理等の委託を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
 (受領者の本人確認情報の利用及び提供の制限)
 第三十条の三十四 受領者は、その者が処理する事務であつてこの法律の定めるところにより当該事務の処理に関し本人確認情報の提供を求めることができることとされているものの遂行に必要な範囲内で、受領した本人確認情報を利用し、又は提供するものとし、当該事務の処理以外の目的のために受領した本人確認情報の全部又は一部を利用し、又は提供してはならない。
 (本人確認情報の電子計算機処理等に従事する受領者の職員等の秘密保持義務)
 第三十条の三十五 第三十条の六、第三十条の七第四項から第六項まで又は第三十条の八第二項の規定により市町村長その他の市町村の執行機関又は都道府県知事その他の都道府県の執行機関が提供を受けた本人確認情報の電子計算機処理等に関する事務に従事する市町村又は都道府県の職員又は職員であつた者は、その事務に関して知り得た本人確認情報に関する秘密又は本人確認情報の電子計算機処理等に関する秘密を漏らしてはならない。
 2 第三十条の七第三項の規定により別表第一の上欄に掲げる国の機関又は法人が提供を受けた本人確認情報の電子計算機処理等に関する事務に従事する同欄に掲げる国の機関の職員若しくは職員であつた者又は同欄に掲げる法人の役員若しくは職員若しくはこれらの職にあつた者は、その事務に関して知り得た本人確認情報に関する秘密又は本人確認情報の電子計算機処理等に関する秘密を漏らしてはならない。
 3 受領者から受領した本人確認情報の電子計算機処理等の委託を受けた者若しくはその役員若しくは職員又はこれらの者であつた者は、その委託された業務に関して知り得た本人確認情報に関する秘密又は本人確認情報の電子計算機処理等に関する秘密を漏らしてはならない。
 (受領した本人確認情報に係る住民に関する記録の保護)
 第三十条の三十六 受領者の委託を受けて行う受領した本人確認情報の電子計算機処理等に関する事務に従事している者又は従事していた者は、その事務に関して知り得た事項をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。
 (自己の本人確認情報の開示)
 第三十条の三十七 何人も、都道府県知事又は指定情報処理機関に対し、第三十条の五第三項又は第三十条の十一第三項の規定により磁気ディスクに記録されている自己に係る本人確認情報について、書面により、その開示(自己に係る本人確認情報が存在しないときにその旨を知らせることを含む。以下同じ。)を請求することができる。
 2 都道府県知事又は指定情報処理機関は、前項の開示の請求(以下この項及び次条第一項において「開示請求」という。)があつたときは、開示請求をした者(以下この項及び次条第二項において「開示請求者」という。)に対し、書面により、当該開示請求に係る本人確認情報について開示をしなければならない。ただし、開示請求者の同意があるときは、書面以外の方法により開示をすることができる。
 (開示の期限)
 第三十条の三十八 前条第二項の規定による開示は、開示請求を受理した日から起算して三十日以内にしなければならない。
 2 都道府県知事又は指定情報処理機関は、事務処理上の困難その他正当な理由により前項に規定する期間内に開示をすることができないときは、同項に規定する期間内に、開示請求者に対し、同項の期間内に開示をすることができない理由及び開示の期限を書面により通知しなければならない。
 (手数料)
 第三十条の三十九 第三十条の三十七第一項の規定により指定情報処理機関に対し自己に係る本人確認情報の開示を請求する者は、指定情報処理機関が総務大臣の認可を受けて定める額の手数料を納めなければならない。
 (自己の本人確認情報の訂正)
 第三十条の四十 都道府県知事又は指定情報処理機関は、第三十条の三十七第二項の規定により開示を受けた者から、書面により、開示に係る本人確認情報についてその内容の全部又は一部の訂正、追加又は削除の申出があつたときは、遅滞なく調査を行い、その結果を当該申出をした者に対し、書面で通知するものとする。
 第三十条の四十一 都道府県知事又は指定情報処理機関は、この法律の規定により都道府県が処理する事務又は指定情報処理機関が行う本人確認情報処理事務等の実施に関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
 (住民票コードの告知要求制限)
 第三十条の四十二 市町村長その他の市町村の執行機関は、この法律に規定する事務又はその処理する事務であつてこの法律の定めるところにより当該事務の処理に関し本人確認情報の提供を求めることができることとされているものの遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、当該市町村の住民以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 2 都道府県知事その他の都道府県の執行機関は、この法律に規定する事務又はその処理する事務であつてこの法律の定めるところにより当該事務の処理に関し本人確認情報の提供を求めることができることとされているものの遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 3 指定情報処理機関は、この法律に規定する事務の遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 4 別表第一の上欄に掲げる国の機関又は法人は、その処理する事務であつてこの法律の定めるところにより当該事務の処理に関し本人確認情報の提供を求めることができることとされているものの遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 (住民票コードの利用制限等)
 第三十条の四十三 市町村長その他の市町村の執行機関、都道府県知事その他の都道府県の執行機関、指定情報処理機関又は別表第一の上欄に掲げる国の機関若しくは法人(以下この条において「市町村長等」という。)以外の者は、何人も、自己と同一の世帯に属する者以外の者(以下この条において「第三者」という。)に対し、当該第三者又は当該第三者以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 2 市町村長等以外の者は、何人も、その者が業として行う行為に関し、その者に対し売買、貸借、雇用その他の契約(以下この項において「契約」という。)の申込みをしようとする第三者若しくは申込みをする第三者又はその者と契約の締結をした第三者に対し、当該第三者又は当該第三者以外の者に係る住民票に記載された住民票コードを告知することを求めてはならない。
 3 市町村長等以外の者は、何人も、業として、住民票コードの記録されたデータベース(第三者に係る住民票に記載された住民票コードを含む当該第三者に関する情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。以下この項において同じ。)であつて、当該住民票コードの記録されたデータベースに記録された情報が他に提供されることが予定されているものを構成してはならない。
 4 都道府県知事は、前二項の規定に違反する行為が行われた場合において、当該行為をした者が更に反復してこれらの規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、当該行為を中止すべきことを勧告し、又は当該行為が中止されることを確保するために必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
 5 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、都道府県の審議会の意見を聴いて、その者に対し、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。
第五節 住民基本台帳力ード
 (住民基本台帳カードの交付)
 第三十条の四十四 住民基本台帳に記録されている者は、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長に対し、自己に係る住民基本台帳カード(その者に係る住民票に記載された氏名及び住民票コードその他政令で定める事項が記録されたカードをいう。以下同じ。)の交付を求めることができる。
 2 住民基本台帳カードの交付を受けようとする者は、政令で定めるところにより、その交付を受けようとする旨その他総務省令で定める事項を記載した交付申請書を、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長に提出しなければならない。
 3 市町村長は、前項の交付申請書の提出があつた場合には、その者に対し、政令で定めるところにより、住民基本台帳カードを交付しなければならない。
 4 住民基本台帳カードの様式その他必要な事項は、総務省令で定める。
 5 住民基本台帳カードの交付を受けている者は、住民基本台帳カードを紛失したときは、直ちに、その旨を当該住民基本台帳カードを交付した市町村長に届け出なければならない。
 6 住民基本台帳カードの交付を受けている者は、転出をする場合その他の政令で定める場合には、政令で定めるところにより、当該住民基本台帳カードを、当該住民基本台帳カードを交付した市町村長に返納しなければならない。
 7 前各項に定めるもののほか、住民基本台帳カードの再交付を受けようとする場合及び第二項の交付申請書に記載した事項につき異動があつた場合における手続に関する事項その他住民基本台帳カードに関し必要な事項は、政令で定める。
 8 市町村長その他の市町村の執行機関は、住民基本台帳カードを、 条例の定めるところにより、条例に規定する目的のために利用することができる。


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