まず、プチ家出というものを定義する必要があります。「プチ=少しの間」「家出=家を出る」ということになります。 少しの間とは、1週間までぐらいの期間をイメージしています。
また、サイトのタイトルにもあるとおり、プチ家出する年齢として圧倒的に子供が多いため、 当サイトでは、「プチ家出」を「子供が少しの間、家をでること」という意味で利用します。
ここでは、家出をすることを事前に伝えているかどうか、 また家出中に定期的な連絡(例:今日は友達のところに泊まるなど)があるかどうかは区別しておりません。
「家出=家を出る」ということをもう少しこまかく分類してみると、一般的な言葉の使われ方として、 マイナスとプラスの両方の意味で使用されています。
マイナスイメージの定義としては、「家出は家庭の冷たさ、生活の不安定さに耐えかねて、現在自分が直面している精神的な葛藤の解消や、 自己の夢みる生活目標を達成するため、家庭から離れて安住の場所を求めようとする一種の逃避行動」となります。
つまり、家庭や家族から何らかの事情で逃避する、いわば環境逃避型の家出行動を説明する際に使われるものです。
一方、プラスイメージの定義としては、「家出は、自由を求めるものの必然の生産的課題であり、自立と自我の最初の表れ」となります。
つまり、人間としての自由と独立のための、いわば目的指向型の家出行動を説明する際に使われるものです。
家出という言葉を使うときに、上記のどちらを意味しているのかを整理しておく必要があるのですが、 当サイトで使う「プチ家出」とは、マイナスのイメージである環境逃避型の家出行動を意味しております。
「自由を求めて家を出る」家出人が多いのは確かですが、 その自由を求める心情の底にも「家庭の冷たさや孤独に耐えられない精神的な葛藤」が存在すると考えているからです。 また、犯罪の防止を考える上では、前者の環境逃避型の分類によるものを対象とするためです。
少し前に話題となった「家出完全マニュアル」という本があります。 これはむやみに環境逃避型の家出をすすめているものではなく、どちらかというと後者、つまりプラスイメージを意図したものです。
参考までに言いますと、この本では、家出体験者の体験談をベースに、「一人で生きられる自信」を獲得するための家出法を、 実践的かつ具体的に完全マニュアル化した本です。
これは、親から不当な虐待を受けている子どもたちや、同居人から肉体的精神的な暴力にあっている人を対象にしたものなのです。
しかしながら、プチ家出人が犯罪に手をそめたり、事件に巻き込まれたりするニュースが報道されるなどのことを考えると、 社会通念上、プチ家出はマイナスとしてとらえられるのが一般的ですので、 当サイトでもマイナスのイメージである環境逃避型の家出行動として取扱います。