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子供のプチ家出研究室

プチ家出のメカニズム

ここでは家出行動の発生過程について整理したいと思います。ごく一般的な事例で言うと、 プチ家出の行動にはその人を家出においやった圧力と、その人が家から出て行きたいという欲求の2つの力があります。

仮に前者を「家出圧力」、後者を「家出欲求」と呼ぶことにします。

例えば、両親から「出て行け!」と叱責され、 急に家から放り出されたことがある人も多いと思います(私にも幼少の頃にこのような経験があります)。 このタイプでは、家出圧力はあるものの、家出欲求がないため、家の近くでウロウロするだけになります。 そして1時間もすれば帰ってくるのです。

家出圧力と家出欲求のどちらかがかけていれば、プチ家出することはありません。 しかし、家出圧力と家出欲求の両方があったとしても、それだけで直ちにプチ家出が起こるというものでもありません。

この2つの欲求の家出圧力と家出欲求が組み合わさっている状態で、 かつプチ家出に駆り立てるきっかけや引き金という「出来事」があるのです。 これを整理すると以下のような図になります。

■家出圧力、家出欲求、出来事の例
家出圧力 父母の態度、家庭内の不和、進路の不安、学業不振、友人関係の欠如、対人関係の不適応、周囲の期待など
家出欲求 自由の獲得、親への反抗、興味追及、性的刺激、対人関係の清算、華やかさへの憧れ、親からの自立など
出来事 情報の獲得、知識の獲得、金銭の入手、他者からの誘惑、時期(休み)、悪事の発覚など

家出圧力と家出欲求は、それぞれ1つだけという存在ではありません。 実際のプチ家出行動には、いくつかの欲求が組み合わさっています。 この組み合わさっている状態を、仮にプチ家出の準備性と呼ぶことにします。

プチ家出の準備性は、一般的な場合、長い時間かかり形成されていくものです。

つまり、プチ家出の準備性の段階にはいり、じっと我慢して家出しないでいます。 そのじっと我慢している状態の時に、ちょっとしたきっかけや引き金になる出来事が加わって、 プチ家出に発展するのです。


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