プチ家出をしていた子供が帰ってきたり、見つかったとしても、 その子供をプチ家出に駆り立てた問題を改善しないことには、根本的な解決にはなりません。
そのため、プチ家出理由の究明をはかり、問題点について対処していく必要があります。 また、その改善しようとしている姿を子供にも理解してもらうことが大切です。
警察庁が公表している子供の家出原因を見ていただいたらわかるとおり、原因の多くは家庭問題にあります。 また多くの原因が複合的かつ複雑に絡み合っていることもあり、容易には答えを見つけることができないかも知れません。
しかし、プチ家出をしている子供は、 あなたの対応により悪い道に転がっていくか、踏みとどまるかの岐路に立っているということを十分に認識して頂いた上で、 あせらずじっくりと理由の究明および改善策についての対応をお願いしたいと思います。
プチ家出の理由を究明させるためには、残念ながら一定の方程式はありません。 現在の状況や子供の性格は幾通りもあり、それを体系化させることは困難であるためです。
このチャプターでは、プチ家出の理由として代表的な例を明示しておきますので、ぜひ自分の場合に置き換えてみてください。 そして、理由の究明サイクルの手法を活用して事態の改善を図っていただければと考えています。
■プチ家出の代表的な理由
チェック | 内容 |
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▼家庭問題 | |
しつけの問題などで親子間に亀裂が生じている |
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夫婦間の溝を見るにみかねて家出によりメッセージ |
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兄弟、姉妹間での扱いの区別 |
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両親との価値観の相違、両親との衝突 |
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▼職業問題 | |
アルバイト先上司などとの衝突 |
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就職難からの逃避 |
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▼学業問題 | |
成績不振による現実逃避 |
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学校での居場所、いじめなどによる逃避 |
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受験によるプレッシャーからの開放 |
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▼異性関係 | |
交際相手との同棲希望 |
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交際相手への逃避 |
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▼その他 | |
都会への憧れ |
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放浪癖 |
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同じ悩みを持つ友達を探して |
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生きる目的を見つけるため |
■プチ家出理由の究明サイクル
想定しうる選択肢については可能な限り多くあげるといいと思います。 そして、メリット、デメリット、現実性、効果などの評価軸をきめて最適なプランを選択していきます。
あくまでも最適なプランを選択すれば終わりではなく、 そこから得られた成果、反省などを次の対処策に反映していくという一連の流れが大切です。