官公庁が公表しているプチ家出に関する統計データはありませんので、家出人の件数を見てみたいと思います。
警察白書によると、捜索願いが出されている家出人数(平成13年度)は、年間おおよそ10万人です。毎年増加傾向にあります。 このうち、少年の家出は約25%を占めています。男女別に見ると、約50%ずつとなります。 平成12年度の前年度と比較すると、男子が-3.9%と減少しているものの女性では、13.9%と飛躍的に件数が増えています。
■家出人の捜索願受理件数
年度 | 捜索願受理件数 | 前年度比増減 |
---|---|---|
平成10年度 | 89,388 | 3% |
平成11年度 | 88,362 | -2% |
平成12年度 | 97,268 | 10% |
平成13年度 | 102,130 | 5% |
■少年男女別の捜索願受理件数
年度 | 計 | 男子 | 女子 |
---|---|---|---|
平成13年度 | 26,941 | 10,830 | 16,111 |
平成12年度 | 25,414 | 11,266 | 14,148 |
前年度比増減 | 6% | -3.9% | 13.9% |
次に年齢別に見てみると、9歳まで、10歳〜14歳、15歳〜19歳のいずれも前年度比から増えており、 特に若年齢層の子供の伸びが目立ちます。
■年齢別の捜索願受理件数
年度 | 計 | 〜9 | 10〜14 | 15〜19 |
---|---|---|---|---|
平成13年度 | 26,941 | 866 | 8,974 | 17,101 |
平成12年度 | 25,414 | 758 | 8,421 | 16,235 |
前年度比増減 | 6% | 14.2% | 6.6% | 5.3% |
就学別に見てみると、中学生の全体に占める割合(約50%)が最も多く、高校生、小学生と続いていきます。 いずれも対前年度比から増加しており、特に小学生の家出(対前年度比14.5%増)が増えています。
このように家出の最近の傾向としては、女子の増加、 年齢の若年化ということをあげることができます。
ここで注意しなければいけないことは、上記の数字はあくまでも捜索願いが出されている件数ということです。 捜索願いが出されていない家出の暗数としては、一般的に3倍〜5倍程度だともいわれています。
実際、プチ家出というのは、家に連絡をとっていたり、 期間が短く親が心配するころには自宅に一時帰宅していることが多いため、 そのほとんどが暗数となっています。 プチ家出に関する正確な統計データはないものの、プチ家出人数、 またはその予備軍はとてつもなく大きい数字になると思われます。