子供にまつわる危険として、いじめの問題が深刻であることは周知の事実だと思います。 ここではいじめに関して考えてみたいと思います。
いじめは、そのほとんどが「単なる遊び」や「ちょっとしたいたずら心」から始まります。 こういった初期の状態で発見し、対処することがとても重要です。
そのためには、ふだんから子供とコミュニケーションを持ち、子供をしっかりと観察することが大切です。
いじめられている子供は、なかなかその事実を打ち明けることができません。 打ち明けることによって、いじめがさらにエスカレートすることを恐れているからです。 しかし言葉で事実を打ち明けられない分、何らかのシグナルを発しているはずです。
そのシグナルを見落とさず、また親子の信頼関係さえしっかりとできていれば、 子供はいじめにあっている事実をきちっと話してくれると思います。 そのためには、何があっても子供を守り抜くという姿勢をいつも子供に見せておくことが大切です。
次にいじめられている際のシグナルをまとめておきます。
■いじめられている際のシグナル例
チェック | 内容 |
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体に暴行のあざなどが見られる |
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持ち物や服が汚れたり、破損したりしている |
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なんとなく元気がなかったり、食欲がない |
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勝手に親の財布からお金を抜いたりしている |
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学校の出来事をあまり話さなくなった |
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体調が悪くなり、学校を休みたがる |
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持ち物がなくなっている |
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日曜の夕方ごろから沈みがちになる |
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急に妹や弟、ペットにあたるようになった |
もし子供の小さな異変に気付き、いじめに遭っている場合にはどのように対処すればいいかについて説明します。
まず、子供とゆっくりと話しあう時間をつくることが大切です。 その際には、「つらい目にはあわないようにしてあげるから、何でも話してごらん。 私はあなたの味方だから。」と親を信頼させるように話すといいと思います。 間違っても、「どうして○○しなかったの!」と子供を責めてはいけません。同じ気持ちで考えてあげることが必要です。
次にいじめの現状を整理したうえで、親だけで問題を抱え込まずに、まずは学校に相談するといいと思います。 担任、校長、教頭、生活指導の教師、スクールカウンセラーなどとチームでいじめに対して取り組むようにします。
また、青少年センター、日本子どもソーシャルワーク協会、 児童相談所などの電話相談を利用するのもいいと思います。