特定商取引法、消費者契約法、クーリングオフの法律知識と悪徳商法、悪質商法の被害対策の方法を解説。

消費者保護と悪質商法対策

すぐに役立つ 悪質商法撃退 契約トラブル解決マニュアル
(AA)すぐに役立つ 悪質商法撃退 契約トラブル解決マニュアル

タイプ別騙しのテクニック

悪徳セールスマンがそれぞれのタイプを攻略するときにどんな手口を使うのでしょうか。
タイプによる手口の違いがはっきり出るのは訪問販売のケースです。逆にメールの場合はそうして区別はしていません。 電話販売はその中間といえます。

■エリートタイプ
エリートタイプは権威に弱い傾向がありますが、正確に言えば「自分より学歴や資格が上回る人」 が出てくると疑いを持たない傾向があります。
気をつけなければならないのは「偽造論文」です。実在の有名な学者の名前で、 売りつけたい商品に有利な研究データや意見を捏造する。 浄水器や健康食品などによく使われる手法です。それを見せるときにもやり方があります。 「もうご主人はご存知だと思いますが、これはハーバード大学の○○教授が2年前に発表した論文なんですよ。」 −こんな感じです。 デタラメの論文なのに、「ご存知ですよね。」というと、 エリートタイプは「うん、まぁ」とか「もちろん」などと答えてしまうのです。
「権威を買う」方法もあります。日本人なら誰でも知っている歴史上の偉人の名を冠した「○○財団」という法人が、 一定額以上の寄付をすると「財団推奨品」というシールをくれるという類のものです。 悪徳業者はそうした「お墨付き」でボロ儲けするという仕組みです。
しかも、騙すための仕掛けは話術だけではありません。 業界で「刑事コロンボ作戦」と呼ばれるやり方ですが、ちょっとヨレたスーツやジャンパーなど、わざとみすぼらしい格好で行くと、 エリートタイプはセールスマンをバカにしますので、かえって隙ができて騙しやすくなるといいます。

■親分肌タイプ
親分肌タイプには、二人で芝居を打つ方法があります。
親分肌の人は、こちらが困っていると「よし、買ってやろう」となります。 だからまず、弱々しい感じのセールスマンが乗り込んで、売れない悩みを話したりして同情を買います。 1時間聞いてもらえたらもう勝ったようなものです。頃合いを見計らって上司風のもう一人が現れ、 「お前、1時間も何やってんだ!」といきなり怒鳴りつけ、場合によってはその場でぶん殴ります。 すると、親分肌の人は助けてやりたいと思って買うのです。商品の良し悪しとか、お金があるかどうかさえ関係なく、 何十万円もする布団をローンで買う人が何人もいるそうです。
そうした芝居を打つセールスマンは、日々「ロールプレイング」と呼ぶ稽古を繰り返しているといいます。

■オタクタイプ
オタクタイプは「レア物」が好きだといいますが、では悪徳セールスマンは、どうやってそのタイプを見分けるのでしょうか。
オタクタイプにはすぐ分かる特徴があるそうです。人の目を見て話さない人が多く、服装に特徴があるそうです。 高い物は着ておらず、他人の目を気にしないのでアンバランスなコーディネイトが目立ちます。 「そのシャツにそのネクタイはないだろう」とかビシッとスーツを着ているのに足元が白いスニーカーといった格好なら、 オタクタイプと判断します。
オタクタイプは自分の世界を大切にする人が多いため、家族や子供に関することだと財布のヒモが緩みやすいということです。 高額な教材などの売り込みには特に注意してください。

■癒し系タイプ
癒し系タイプはよほど注意しなければいけません。
押しに弱いと見れば、もう強気で押しまくるだけです。 「えっ、買わないんですか?」「僕がここまでいっているのに買わない気なの?」と高圧的にやるわけです。 「三つ買いなさいよ」と強引にいい続けると「じゃあ、一つで勘弁してください」と謝りながら買ってしまったりします。
このタイプが気をつけなければならないのは、そういう人を集めたリストが、業者間で高値で転売されていることです。 一度買ってしまうと、次から次へと業者がやってきて、絞れるだけ絞られてしまいます。


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