保証人についての知識を深めるために、Q&A形式にて保証人に関して抱く疑問などについてまとめてみました。
■金額欄が空白の保証契約書の場合は?
保証人は、全額を保証したことになります。署名捺印したときに金額欄が空白であったかどうかは、貸主には関係のないことですので、 貸主と保証人の間の保証契約には影響を及ぼしません。
他にも、返済の期日、利息、損害金などが空白になっている保証契約書に署名捺印してしまい、 後で大きなトラブルになったケースもよく聞きますので、 保証人を引き受けるということの重要性を認識して十分に注意を払う必要があります。
■配偶者は離婚したら保証人を降りれますか?
離婚を理由にして、自動的に保証人を辞めることはできません。 法律の観点からは、あなたが保証人になったのは、金銭の貸主があなたに資産や収入などの保証能力があると判断したためで、 あなたと金銭の貸主が保証契約をしたのだと見られます。
離婚という一身上の都合によって、保証契約は一方的に解消できるものではありません。 但し、これから発生する借入れ分については、保証を拒否することができます。
■債務者の状況をみて、保証人は降りれますか?
保証義務が発生しそうだから、という後々の理由で、保証人を降りることはできません。 債務者に何かあったときのために、保証人はいるのですが、保証人の一方的な都合で解約はできないのです。
■印鑑を盗用されて、勝手に保証人にされた場合は?
あなたの印鑑が押印されていても、それは盗みだされたもので、あなたの意思とは無関係に保証契約が結ばれているため、 この契約は無効となり、保証義務はありません。 ただし、債権者があなたに例えば、親としての道義的責任を理由に、支払いを求めてきて、支払いに応じれば、 保証義務を追認したことになり、保証義務が発生しますので、注意が必要です。
■保証義務に時効はありますか?
本来の金銭貸借の支払い義務が時効で消滅すれば、それと連動して、その保証契約も消滅します。 一般の民法では、10年、商法上では5年が時効ですので、その間、なんの催促もなく、金銭貸借契約が時効で消滅すれば、 保証契約も効力がなくなります。